1981年、カリフォルニアのデザイン大学院であるアートセンター・カレッジ・オブ・デザインを卒業。
オペルを経て
フィアットのデザイン部門、チェントロ・スティーレに入る。チェントロ・スティーレではチーフ・デザイナーとして
クーペ・フィアットや
フィアット・バルケッタなどの2ドアモデルのデザインを手がけ、斬新なデザインで注目を集めた。
1992年にはBMWに移籍、同社初のアメリカ人チーフデザイナーとなる。
1999年にはコンセプトモデルの
Z9を発表、それまでとは大きく異なるBMWの今後のデザイン路線を呈示した。そして
2001年に
7シリーズ(E65/E66)を発表する。それまでのBMWとは大きく異なるデザインを最上級モデルの7シリーズに採用したことは当時大きな議論を呼び、クリス・バングルは
メルセデス・ベンツがBMWに差し向けた刺客ではないかという者もいた。結局7シリーズのデザインはマイナー・チェンジでややコンサバティブな雰囲気に変更されるが、この7シリーズでのデザイン路線は以降のBMWの全車種で継承され、現在も注目を集め続けている。
クリス・バングルが近年デザインした自動車のデザインの特徴の1つに、セダンやクーペのトランク・リッドの処理が挙げられる。この様なデザイン手法を、海外ではBangle-butt(バングル・バット)と呼ぶことがある。手法としてはテールランプ周辺部に対して中央のトランク・リッドを大きく盛り上がらせている。このため自動車を横から見ると、側面のシルエットからトランク・リッドの上部が浮き上がって見える。また見る角度によってはこの特徴的なトランク・リッドは死角となるので、バングル・バットを採用している自動車の場合斜め前から見たときと斜め後ろから見たときでデザインの印象が大きく異なることもあり得る。さらにハイデッキとなるため、空力特性の向上やトランク容量の拡大等、デザインの特徴性だけでなく実用面でのメリットもある。